のどの診療
のどの診療

のどの症状は、痛みや違和感だけでなく、声のかすれや飲み込みづらさ、長引く咳など多岐にわたります。当院では、原因を丁寧に確認し、適切な診療につなげることを大切にしています。
のどの症状は、感染症のほか、声の使いすぎや胃酸の逆流などが関係していることもあります。症状の始まりや経過、生活習慣などを詳しくお伺いし、原因の可能性を整理します。
患者様の不安に配慮しながら、分かりやすい説明を心がけています。
必要に応じて喉頭内視鏡検査を行い、声帯や咽頭の状態を確認します。炎症や腫れ、声帯の動きなどを評価し、治療方針を検討します。
声のかすれが続く場合や、症状が長引く場合にも対応しています。
急性咽頭炎や扁桃炎などの感染症から、声帯炎、慢性的なのどの違和感まで、幅広い症状に対応しています。症状の程度に応じて、薬物療法を中心に治療を行います。
より詳細な検査や入院治療が必要な場合には、適切な医療機関をご紹介いたします。地域の医療機関と連携しながら、継続的なサポートを行います。
のど(咽頭・喉頭)は、呼吸・発声・嚥下(飲み込み)という生命維持に欠かせない機能を担っています。
空気の通り道としての役割
鼻や口から吸い込んだ空気が通過し、肺へ運ばれます。炎症が起こると呼吸がしづらくなったり、違和感・痛みが生じます。
声をつくる(発声)
喉頭にある声帯が振動することで声が出ます。声帯の炎症や過度の使用は、声がかすれる原因になります。
食べ物を安全に飲み込む(嚥下)
飲み込む際に気管へ食べ物が入らないよう、喉頭蓋が閉じる精密な機能があります。この機能が低下するとムセや誤嚥を起こします。
内視鏡による咽頭・喉頭の観察
細い内視鏡を用いて、のどの奥まで直接観察する検査です。声帯の動き、粘膜の炎症、腫瘍、ポリープの有無などを詳しく調べます。
当院では細い内視鏡を鼻から挿入しのどの奥まで観察します。鼻に麻酔のスプレーを使用しますが、鼻が狭い方は鼻を通るときに痛みがあることもあります。のどの奥を観察する際に、反射でむせたりすることがあるため、なるべく反射が起きないように、観察しやすくするための姿勢(上半身を少し前へ傾け、顔が上を向き顎を上げます。そうすることでのどが広がり観察しやすくなります)をお願いすることもあります。
細菌検査・迅速検査
感染症を疑う場合、綿棒で喉をぬぐって原因菌の有無を調べます。治療方針の決定に役立ちます。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気で、多くは気道が狭くなる「閉塞型」です。肥満、扁桃肥大、アデノイド、鼻づまり、下あごが小さい骨格などが関与します。放置すると日中の眠気だけでなく、高血圧・心疾患・脳卒中など生活習慣病のリスクを高めるため、早めの診断が重要です。
睡眠時無呼吸症候群は重症度に応じて治療を行います。軽症の場合は減量、禁酒、寝姿勢の工夫、鼻づまりの改善など生活指導を行います。中等症~重症では、睡眠中に気道を確保するCPAP(持続陽圧呼吸療法)が一般的です。扁桃肥大やアデノイドが原因の場合は手術も検討します。
口腔乾燥症は、唾液の分泌量が低下することで唾液の質にも異常をきたし、喉が渇いたり口の中が乾燥したりして、痛みや不快感を伴います。起因する症状としては、水分の少ない食品(クッキーやクラッカーなど)がうまく飲み込めないといった嚥下障害、口の中のネバつき、くちびる・舌・口の中の粘膜が乾燥し、夜中に何度も目が覚める、味覚障害が出て食事が美味しくない、といったことが挙げられます。そのほか、カンジダ菌の増殖による舌の痛みや口角炎、歯周病や虫歯の発症、入れ歯の不適合や装着時の痛み、舌苔(ぜったい)の肥厚、口内炎や口臭、さらには誤嚥性肺炎や心臓疾患を引き起こす原因になることもあり、決してあなどれない病態です。
扁桃は、喉(咽頭)に存在するリンパ組織の集まりで、鼻腔の後方の上咽頭にある咽頭扁桃、口を開けたときに口蓋垂(こうがいすい:のどちんこ)の両側にみえる口蓋扁桃、舌のつけ根にある舌根扁桃(ぜっこんへんとう)の3つがあります。このうち、よく知られているのが口蓋扁桃で、一般に“扁桃腺(へんとうせん)”と呼ばれています。この扁桃腺(口蓋扁桃)がウイルスや細菌の感染によって、炎症を起こした状態が急性扁桃炎です。
本来、免疫の役割を持つ扁桃が、疲労などで体力が低下した時などに病原体の感染力が勝ることで発症します。子どもや20~30歳代の若い方によく起こります。
主な症状は、喉の強い痛み、発熱(高熱)、耳の痛みで、飲み込むときに痛みが生じる嚥下痛(えんげつう)や倦怠感を伴うこともあります。このときに口蓋扁桃は赤く腫れ、白い膿(膿栓:のうせん)がついていたり、表面全体が白い膜(偽膜:ぎまく)で覆われていたりします。
急性扁桃炎が悪化すると、炎症が扁桃の周囲まで及ぶ「扁桃周囲炎」や、扁桃のまわりに膿が溜まる「扁桃周囲膿瘍」を引き起こします。発熱、喉の腫れ・痛みがさらにひどくなり、痛みで食事が摂れなかったり、口が開けられなくなったり、耳痛(じつう)を伴うこともあります。
扁桃周囲炎は、急性扁桃炎が治りかけた際に治療をやめてしまうことに起因することが多いため、完治するまでしっかり治療を継続することが大切です。
喉頭蓋(こうとうがい)とは、声帯の少し上にある軟骨でできた突起で、物を食べた時に誤って気道に入らないよう、気管の入り口にふたをする役割を担っています。ここに細菌やウイルスが感染し、急性の炎症が起きた状態を急性喉頭蓋炎といいます。
初期段階では、物を飲み込む時の喉の痛みや異物感程度の症状しか認めませんが、次第に発熱や激しい喉と首の痛みが現れ、唾液ですら飲み込めなくなることもあります。声も出しにくくなります。
炎症がひどい場合には、喉頭蓋が腫れて空気の通り道をふさいでしまい呼吸困難にいたる危険性もあります。痛みがひどく、含み声や声がれを伴い、息苦しいなどの症状が出てきた場合は、早急に受診してください。
急性咽頭炎は、主に細菌やウイルスなどの感染が原因です。咽頭は鼻や口を通して直接外気と接するところなので、これらの感染が起こりやすいといえます。睡眠不足や疲れなどで身体の抵抗力が低下しているときに、咽頭が細菌やウイルスに感染すると、炎症を起こして赤く腫れます。喉にヒリヒリした痛みや違和感があり、とくに物を飲み込むときに痛みを伴います。咳や痰、耳痛、全身の倦怠感、発熱がみられることもあります。咽頭の炎症が慢性化した状態が慢性咽頭炎です。原因としてはウイルスや細菌の感染のほか、胃酸の逆流、自己免疫疾患や性病などでも発症することがあります。
咽頭炎の炎症の広がりや、アレルギー、喫煙などが原因で起こる喉頭の炎症を喉頭炎といいます。喉の痛みや咳、発熱が主体で、声帯が発赤し腫脹するため声がかすれて発声がしにくくなることもあります。
咽頭は位置の高さに応じて上咽頭、中咽頭、下咽頭に分けられ、下咽頭の前方には喉頭があります。いずれの部位にもがんはできますが、部位によってそれぞれ特徴や症状が異なります。
上咽頭がんは、喉の上部に発生するがんで原因としてEBウイルスと呼ばれるウイルスが関連するものと、喫煙や過度の飲酒が関連するものが考えられています。初期症状は、耳の閉塞感や中耳炎といった耳の症状、鼻血や鼻づまりといった鼻の症状が起こりやすくなります。また、上咽頭がんが首のリンパ節に転移したことによって現れる“首のしこり”で気付かれることもあります。
中咽頭は、口の上部の奥にある柔らかい軟口蓋(口蓋垂⦅のどちんこ⦆とその周りの動く部分)、両脇の扁桃、舌根部(舌の奥の1/3の部分)、喉のつき当りの部分の後壁からなり、その部分に発生するのが中咽頭がんです。喫煙・飲酒といった生活習慣と強い関連があり、また、ヒトパピローマウイルス(HPV)が発症の危険性を高めることも分かっています。50~70歳代に好発し、女性よりも男性に多い傾向があります。初期症状には、飲み込むときの違和感、咽頭痛、吐血、口を大きく開けにくい、舌が動かしにくい、声の変化、耳痛などがありますが、無症状のこともあり、口の奥、喉、首のしこりで気付かれる場合もあります。
下咽頭は、喉下部の最も食道に近い部位であり、のどぼとけの裏あたりから食道までをいいます。その部分に発生するのが下咽頭がんで、目に見えない位置にあるため発見が遅れやすく、咽頭がんのなかでも治療が難しいがんと言われています。喫煙・飲酒と強い関連があり、飲酒量の多い人やヘビースモーカーの人は、下咽頭がんのリスクが高くなると考えられています。50~70歳代で発生しやすく、女性よりも男性に多い傾向があります。
初期症状は喉の痛みや飲み込むときの違和感(喉のつかえ)、声のかすれなどです。症状が軽いことが多く、首のリンパ節へ転移し、首の周りにしこりができることで、はじめて気付かれることもしばしばです。
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